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「桜守」形見の桜<京姫>植物園でつぼみふっくら開花間近 |
□投稿者/ 管理人 幼稚園生(59回)-(2026/04/07(Tue) 18:56:27)
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円山公園や仁和寺の名桜手がけ、匠のみぞ知る花の姿
「桜守」として知られ、昨年10月に97歳で亡くなった造園家・16代佐野藤右衛門さんが育てた形見の桜が、京都市左京区の京都府立植物園で薄紅色のつぼみを膨らませている。遺言により寄贈された変異種で、自ら「 京姫けい 」と命名していた。佐野さん以外は、花を見たことがなく、植物園の担当者は「桜守の思いを受け継いでいきたい」と開花を待つ。
佐野さんは京都市出身。1832年創業の「 植藤うえとう 」(現・植藤造園)の16代目を襲名し、円山公園の名桜「祇園しだれ」の世話や、仁和寺の「御室桜」の保全、京都迎賓館の作庭を手がけた。全国的な桜の調査・保存活動に尽力し、東日本大震災の被災地では、高台避難の目印になるよう植樹に積極的に携わった。
植物園の職員で樹木医の中井貞さん(55)らによると、京姫は、佐野さんが10年ほど前、自宅の育成用の畑で見つけた自然交配の突然変異種。最後まで手元に置いて大事に育てており、咲いた花は佐野さんしか見ていないという。今年2月、遺言に従って植物園に植樹された。
京姫の生育は順調で、高さは2・5メートル。親にあたる品種は開花時に葉が伴うヤマザクラ由来の「佐野桜」と、大ぶりで香り高い「 桐ヶ谷きりがや 」と推定され、「親の形状から、開花すれば淡いピンクの八重咲きになるのでは」と期待する。
「花は八重」
佐野さんは2024年、植物園の開園100周年記念に、自ら図案を考案した西陣織の帯を装飾用に仕立てた帯額「 大堰川おおいがわ 」を寄贈した。京姫をモチーフに、「花は八重で重厚さを表現」「白、桃色に」「シベはぎっしりと繊細に」と細かく特徴を指示した。
帯額の寄贈当時、佐野さんは体調を崩しており、手渡しすることができなかった。園長宛ての手紙に、祖父の14代、父の15代と親交があった植物学者・牧野富太郎が「日本全国の自然の桜は一本一種といっていいほど違いがある」との言葉を残していたと記し、「変種とわかれば、植物園で保護育成してもらえと言われた」との思いをつづった。
佐野さんが寄贈した西陣織の帯額「大堰川」。京姫がモチーフだという 中井さんは「京の桜の系譜を守るよう託された気がする」として、植樹後の水の管理などに気を配る。早ければ、今月中に開花するという。
植藤造園社長で、長男の晋一さん(68)は「父は常々、『京都近郊にはヤマザクラの交配種で見たこともない花があるはずだ』と話していた。京都ゆかりの桜を多くの人に見てもらえたら」と話した。
佐野さんの京姫は、植物園の北山門近くにある「桜品種見本園」に植えられており、入園者は誰でも見学することができる。
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