滋賀県日野町では低地で見頃に
滋賀県日野町鎌掛の「しゃくなげ渓(だに)」で、国天然記念物のホンシャクナゲ群落が見頃を迎えた。新緑に映える薄紅色の花に観光客が見入っている。5月初めまで楽しめるという。
昨年は花が少ない「裏年」だった上、天候も影響してか、開花が極めて少なかった。今年は4月以降、つぼみが多く確認され、例年並のペースで渓谷のあちこちで可憐(かれん)な花が見られる。
ホンシャクナゲは本来、標高800メートル以上の高地に生育するが、低地に群生するのは全国でも珍しく、1931年に国天然記念物に指定された。
毎年訪れる三重県津市の村井康則さん(78)は「昨年と違い、たくさん花が咲いていた。気持ち良くなりました」と話した。日野観光協会は「ホンシャクナゲとともに、群落地までの遊歩道沿いに咲く花々や新緑も楽しんでもらえれば」としている。保全協力金が必要。
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