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高島市の神社で「力士祭」6年ぶり復活へ |
□投稿者/ 管理人 院生(608回)-(2024/04/26(Fri) 17:23:49)
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江戸期から続く歴史「絶やしてはいけない」
滋賀県高島市マキノ町の海津天神社で29日、春季大祭の一行事「海津力士祭」が、台風被害や新型コロナウイルス禍を経て、6年ぶりに執り行われる。地域に伝わる文化を継承しようと、氏子らは準備を進めている。
伝えでは、江戸時代から湖上輸送の港町として栄えた海津で、回船問屋の荷役の若者たちが、力士をまねて豪華な化粧まわしを身に着け、美や力を競い合ったのが始まりとされる。現在は海津と西浜の若者たちが1基ずつ神輿(みこし)を担ぎ、各町内を渡御する。海津では稚児行列もある。
2018年9月の台風21号の影響で、海津や西浜は甚大な被害を受けた。同神社は倒木で末社の恵比須(えびす)神社が全壊、八坂神社が半壊し、復旧していない。二つある神輿庫の屋根も破損した。
19年は見送り、20年からはコロナ禍に担ぎ手不足も重なって中止が続いた。しかし氏子らの「絶やしてはいけない」という思いは強く、地元を離れた若者に声をかけて人数をそろえた。氏子と神社で協議し再開にこぎ着けた。
21日には、神輿庫から神輿を出して装飾する「おいで」を行った。氏子ら約30人が集まり、久々の作業に戸惑いながらも若者らが丁寧に汚れを拭き取り、鏡や飾りひもなどを取り付けた。年配者らは境内の清掃に汗を流した。
同神社の藤田長史宮司(71)は「神輿渡御が復活することは氏子にも神社にもとてもありがたい」と話す。地元若者組織の海津青年会会長の岩松将史さん(30)と西浜農友会会長の谷口哲也さん(30)は「祭りで地域が一つになることができる。心待ちにしていた」と口をそろえる。
神輿渡御は午後2時半、同神社出発で始まる。今回の同祭の責任者で海津・西浜4町総代の永田清さん(69)は「昔から続く行事を絶やしてはならないという使命感で迎えたい」と気持ちを引き締めている。
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