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Nomal 京都の冷泉家から藤原定家直筆の古今和歌集の注釈書発見 /管理人 (24/04/19(Fri) 17:40) [588] apr048.jpg/55KB


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[588]  京都の冷泉家から藤原定家直筆の古今和歌集の注釈書発見
□投稿者/ 管理人 院生(593回)-(2024/04/19(Fri) 17:40:48)

     専門家「国宝級だ」

     鎌倉時代の歌人・藤原定家が1221(承久3)年に記した古今和歌集の注釈書「顕注密勘(けんちゅうみっかん)」の原本2冊が、子孫に当たる冷泉家の時雨亭文庫(京都市上京区)で見つかった。同文庫が18日、発表した。これを基にした鎌倉中期と考えられる写本が、国の重要文化財に指定されている。調査に携わった専門家は「和歌研究史における重要資料の原本。『国宝級』の発見だ」と評価している。

     顕注密勘は鎌倉初期の学僧・顕昭の古今集の注釈に、定家が自身の家に伝わる解釈との違いなどを書き加えた注釈書。多数の写本が残る一方、原本は現存しないとみられていた。

     見つかった顕注密勘は上・中・下巻。いずれも縦18センチ、横は上巻16・7センチ、中・下巻16・5センチの大きさ。うち中・下巻が、花押(サイン)や紙質などから定家直筆の原本と判断した。上巻は、定家の子孫で南北朝時代の冷泉家当主・為秀の書写という。

     重文の写本が部分的なのに対し、原本は冊子で残り、定家が紙を継ぎ足して丹念に自説を書き連ねた箇所もある。定家が百人一首にも選ぶ「有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし」(壬生忠岑)には、「歌人に生まれたからにはこんな歌を詠みたい」との感銘が添えられ、その趣向をうかがわせる。下巻の末尾には「八座沈老」との定家の号や「承久三年三月廿八日」との年紀もあるという。

     調査した京都産業大の小林一彦教授(中世和歌文学)は「顕注密勘は平安時代後期から鎌倉期に記された古今集注釈書の集大成となる。定家による細部の修正などが分かる原本は、定家の思考に直接迫ることができる国宝級の資料だ」と話している。

    ■「原本の存在は奇跡的」

     久保田淳東京大名誉教授(和歌文学)の話 冷泉家の重要資料は100巻で完結した「冷泉家時雨亭叢書」に収められたと思っていたが、まだこういう物があるのかと驚いた。写本はどうしても誤写や脱落が避けられない。助詞の使い方一つでも理解が大きく変わることがあるため、原本の存在は奇跡的だ。今後、影印本のような形で多くの研究者が目にできるようになることを期待したい。

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