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京都の「モダン建築」知って |
□投稿者/ 管理人 院生(584回)-(2024/04/17(Wed) 17:20:14)
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「室内意匠と家具」発刊 新島襄旧邸、長楽館、大丸ヴィラ
京都市は、市文化財ブックス「モダン建築の室内意匠と家具」を発刊した。明治―昭和期に建てられ、市指定・登録有形文化財となっている建築物のしつらえを紹介している。
取り上げるのは、同志社大を創立した新島襄の旧邸(上京区、1878年完成)と実業家・村井吉兵衛の長楽館(東山区、1909年)、大丸百貨店の創業者・下村正太郎の大丸ヴィラ(上京区、32年)。いずれも家具が良好に残り、建物とともに市文化財に指定・登録されている。
新島襄旧邸は明治前期に椅子を取り入れたのが特徴。同じような椅子でも米国製と日本製があり、米国製は畳を保護する「畳擦(ず)り」を後で取り付けているのに対し、国産品は製造段階でデザインしていることが分かる。
長楽館は柱などの意匠が、旧客間は曲線、旧食堂は直線を多用する様式と分かれており、家具も意匠に合わせて調度されていることを解説している。
大丸ヴィラは下村が写真を趣味としたことから古写真が多く残り、実景と対比する。16世紀ごろの英国の建築様式である「チューダー式」に対する下村のこだわりが伝わる。
A4判カラー、87ページ。市歴史資料館や考古資料館などで販売中。1冊2千円。
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