石山寺(大津市)所蔵で、江戸時代の絵師・土佐光起による著名な「紫式部図」の修理が完了した。十二単(ひとえ)などのくすみが取れ、色鮮やかな紫式部の姿がよみがえった。境内で開催中の展覧会で23日から公開される。
紫式部図は絹本著色で、大きさは縦90・2センチ、横52・7センチ。教科書にも採用されている。
修理作業は昨年7月に始まり、先月完了した。担当した坂田墨珠堂(同市)によると、ほこりなどが取り除かれ全体に明るくなった。掛け軸を巻いて保管する際についた横折れは、裏打ち紙を補うことで解消したという。調査により絵の具のはがれと判明した額の傷も目立たなくなったほか、表装を新しくした。
修理には、紫式部が主人公のNHK大河ドラマ「光る君へ」の放映を機に実施したクラウドファンディング(CF)で集まった資金の一部を充てた。資金は本堂内にある紫式部の人形の修復などにも使われた。
鷲尾龍華座主は「文化財を未来に残していくのは、寺の大きな役割。きれいになった実物を見ていただきたい」と話す。絵は「石山寺とほとけの道」がテーマの展覧会で、来月1日まで公開を予定している。拝観料とは別に展覧会の入館料が必要。
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