東本願寺(真宗大谷派本山、京都市下京区)は3月2日、重要文化財(重文)になっている境内の邸宅「内事」を初めて一般公開する。鉄筋コンクリート造住宅の最初期の例といわれ、「関西建築界の父」として知られる建築家の武田五一が大正時代に設計した和洋折衷デザインの洋館などが披露される。
内事は「洋館」のほか、和風住宅の「日本館」「鶴の間」の3棟で構成し、真宗大谷派の宗主や次期宗主の居住空間となる二世帯住宅や事務機能を兼ね備える。設計は京都大建築学科を創設し、同大学時計台などを手がけた武田が担い、1923(大正12)年に完成し、2023年に重文になった。
2月28日にあった報道向けの内覧会では、宗派の職員が建物の特徴を解説した。洋館(一部3階建て)では、直線や四角形の意匠を外壁や柱に施した当時流行したセセッション式の造形や、帝国ホテルなどを残した近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトの影響も見られると指摘。日本館と鶴の間では、木造ながらステンドグラスを装飾に取り入れ、和洋折衷の趣を随所に感じさせるという。
同派の藤宗智秋財務部次長は「東本願寺が近代化していく過程を伝える大切な建物を公開できたことは良かった」と話していた。
一般公開は明治時代以降の近現代建築を一斉に公開する「京都モダン建築祭」のアフタープログラムとして催される。受付終了。
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